1. |
星の保護区
03:04
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「あれ、全部浮いてるんだぜ」
届かなくても守らない理由にはならない
星の保護区で思い出すこと
祈っているのは在りし日の僕だ
一等には満たないがそれ以外にも見えぬ
時の牢獄のはめ殺しの窓を
破壊したのか?
吹き飛んだ日々の造形の砂埃が目の中でざらつく
向かう方角に光はあるのか
How I wonder what you are!
Twinkle, twinkle, little star.
鳴り響く声は聞き覚えがある
最善には及ばない夢など見たくない僕の手を引く
幻覚にしちゃ
「あれ?どうしてここにいるんだろう」
点灯夫は一人きり
外燈を越えれば
星の保護区にたどり着くだろう
「あれ、全部浮いてるんだぜ」
届かなくても守らない理由にはならない
星の保護区で思い出すこと
僕の孤独は群れを成す病
星の保護区で思い出すこと
How I wonder what you are!
Twinkle, twinkle, little star.
Up above the world so high,
Like a diamond in the sky.
How I wonder what you are!
Twinkle, twinkle, little star.
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2. |
渓谷
05:26
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渓谷、夢を見ているのか
苔むした身体、極彩色の風の行方
足元に砕ける水の心
融解、戻りたければ一瞬さ
ビル街の魚、飼い犬のまほろば
ハイランドパーク
溶けて眠る、頂戴な、溶けて眠るやつ、そう
描きたかった風景の中だ
Drawing the World was not becoming the World itself
手折った枝で突き刺した喉では叫べないようだ
サイレン鳴らしてくれよ
溺れている
決壊、夢がまた崩れてゆく
愉快かい、虫の死骸、共鳴音鳴らして生き返る
永遠のダンス
倒木と僕と清流、流れ込む濁水ら、もう
動けやしない風景の一部さ
Drawing the World was not becoming the World
I know
手折った枝を突き刺した
叫べないように
自分で?
気付けばここは底の底
ひたひたに浸かった木々の揺らめき
耳鳴り
同化した静寂にかける
ディレイ
リバース
ワミー
渓谷?渓谷はなかった?
罪悪を問う
どうか眠らせておくれよ
自分で
Drawing the World was not becoming the World itself
手折った枝で突き刺した喉では叫べないようだ
サイレン鳴らしてくれても
溺れていたい
Drawing the World was not becoming the World I know
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3. |
Quiet,Banquet
05:10
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Quietly
家々の屋根を伝う
盗んだ祈りは都度捨てにいく
誰にも拾えないところへ
Phantom Thief
方々の嘘を好む
出会った猫には愛想をまいて
風にも追えないところへと
シルバーが落ちた
首尾よく代わりが用意され
何事もなかったかのように
来賓たちはまた肉を切り、口へ運ぶ
どうか
最後まで
その贅を喰らえ
ただ静かに贅を喰らえ
この町の功績と罪過たち
Quietly
Phantom Thief
家々の屋根を伝う
盗んだ祈りは都度、都度、都度捨てにいく
誰にも拾えないところへ
風にも追えないところへと
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4. |
Deer in the mist
04:40
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岸壁
後続の猟師も今や武器を持たない
享楽を忘れて絶望をゆく
同族の願望も今や姿を変えている
孤独な行軍、蹄の傷に巣食う魔物
倒木を越えようや
雨粒を舐めよう
Deer in the mist
親愛なる
Fear of the death
灰色の空睨むのは
この血肉をさらって欲しいから——
奇妙な旅路も今や終わりを迎える
水底は遠くだがひそやかにこちらを覗く
果たして
猟師は
この崖を跳べるか
急ぐのだ、根の切れる音、崩れ落ちる前兆
彼は歩みを変えることも止めることもなかった
束の間
奈落へと
落ちていく
岩突き破る植物の齢
へばりつきたる菌類の宴
渦巻く奈落
手招く奈落
光る花と柔らかな新芽
熱き命たちの交配
渦巻く奈落へ、手招く奈落へ
喉笛に食らいつく天敵もいない世界
霧の中の混濁
今や彼がいたのかも定かじゃない
振り向けば道などなかった
なかった
Deer in the mist
親愛なる
Fear of the death
灰色の空睨んでは
この血肉で急ぐのだ
Deer in the mist
Deer in the mist
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5. |
或る掃除夫の夢、雲雀が鳴く前に
06:48
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明かり取りの窓には
観葉樹
薄膜が張ったようなしんとした時間に
しんとした時間に
帰る
ブリキ製水差しと
冥王星
すぐそこの工場、始業のうるさいベルが鳴る前に
ベルが鳴る前に
眠る
見知らぬ隣人の営み、静寂を守れる壁の厚み、今日隣町で終えた仕事の
帰り道想像した
増殖するアパートメントの瓦解と共に
「星よ落ちてこい、別にかまいやしないから」
あれは、誰かの夢なんだと
雲雀が鳴いていた
命取りになるのは
守りたいもの
弾幕を避けた後の背後からの刃
贈り物は凶器
疑え
真鍮の鍵穴の仕組み、世界を隔てるドアの厚み、乾いた廊下が軋んでいる
数秒後に柔らかく
発熱するフィラメントが千切れたら合図
「敵を殺してこい、君に正義があるのなら」
これは、誰かの夢なんだと
雲雀が鳴いていた
見知らぬ隣人、静寂を守れるか、真鍮の鍵穴、世界を隔てるドア
人に優しくて
何か良いことがあるのかしら
今日も一つとして変わらぬ暮らし
或る掃除夫のこと
「星よ落ちてこい、別にかまいやしないから」
あれは、誰かの夢、それとも
しんとした時間に
ベルが鳴る前に
しんとした時間に
雲雀が鳴く前に
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Yoichi Murashima Kyoto, Japan
He is a singer-songwriter based in Kyoto, Japan, playing with an acoustic guitar.
While hi is mainly performing at live
houses, live broadcasting is energetically performed at Yoichi Murashima Live Online. Up to now, we have performed three times, “Hakujin”, "Portrait of Alterego", and “Hibi no Kenami”. In addition, the degital mini album "Portrait of alter ego" was released in October 2020.
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